電話回線の不正使用対策
電話回線の不正使用(タダ掛け)について |
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この項目は2000年以前に作成されたものです。
最近ではこの種の被害報告は少なくなっています。
電話を通した新たなサービスが始まると、同様手口の犯罪が起こる可能性があるため保存しています。
他人の電話回線を不正に使用して、通話料金を他人に支払わせるという犯罪は以前からありましたが、最近は悪質なものが増えてきています。
不正使用そのもののやり方は非常に簡単で、相手の室内などに侵入しなくとも、電話回線を勝手に使うことができます。
ニュース報道や新聞などでも、検挙されたという記事が載ることがたまにありますが、実際の被害はかなりあるものと思われます。
最近の傾向は、ダイヤルQ2、国際Q2、ツーショットダイヤルなどの被害がほとんどです。
それではまず、これらの3つについて簡単に説明します。
(注)
ここで述べるのは、これらの情報サービスが不正使用の対象になりやすいということであり、
サービスそのものは正当なものであることを、ご認識ください。
ダイヤルQ2
- NTTが情報料回収代行をしている、有料情報サービス。
- 0990から始まる番号で、各種情報をサービスしている。
- 料金は、通常通話料金の他に、3分あたり10〜300円の情報料がかかる。
- 一部のサービスに付いては申込み制で、NTTに申し込まないと利用できないが、その他の大部分のサービスは登録無しで利用できる。
- NTTに利用規制を希望することにより、このサービスを利用できなくしたり、パスワードによる利用者制限をすることもできる。
- このサービスを利用した場合、NTTからの請求書の内訳に「情報料」という名目で請求されます。
このサービスを利用しないならば、利用規制をされることをお勧めします。
特に会社などでは、社員が勝手に使う場合がありますので、規制をかけてください。
もし、不正使用の被害を受けたならば、NTTに回収代行取り止め措置を申請してください。
国際Q2
- 国際電話回線を利用した情報サービス。
- 001,その他などからはじまる国際電話番号。
- 日本語のアダルト番組も多数ある。
- 通話料以外に、情報料はかからないが、通話国によっては、1分間で数百円の国際通話料金がかかる。
- このサービスを利用した場合、国際電話会社から請求書がくる。
会社などでは、社員が勝手に使う場合がありますので、国際電話の請求書にはきっちりと目を通してください。
弊社が扱った調査の中でも、マンションの電話回線の集中端子盤に勝手に電話機を接続され、不正使用された例があります。このときは、国際電話会社にその旨を伝えて、今後利用できないようにしました。
登録制ツーショットダイヤル(後払い制)
- 一般電話回線を利用した、テレクラのようなもの。
- 電話番号は、通常の加入電話番号。
- 登録センターに電話をし、自分の電話番号と、暗証番号を登録する。その後、センター側から確認の電話があり、その時に登録した暗証番号を押すと登録完了。後払いで利用できるようになる。
- 利用料金は通話料金以外に、1分あたり数百円の料金がかかる。
そのため、部屋に入ってきた知り合いなどが勝手に登録して被害にあうことがあります。
当然、会社などでも注意すべきです。
また、不正使用をしようとする者がNTTを名乗り、「この後電話がかかってきたら、この番号を押してください」と暗証番号などを知らせて、知らないうちに登録させられる場合もありますので注意してください。
但し、業者側も、他人電話回線での登録や、料金踏み倒しを最小限に押さえるため、後払いでは一定時間以上利用できないようにしています。
この種のサービスに勝手に登録され、使用された場合、業者側から料金請求の電話が後日かかってきます。
それでは上記のサービスや、電話回線の不正使用を防止するにはどうすればよいのでしょうか?
- 電話がある部屋に、あまり信用できない人間を入れない。入れても一人にしない。
- 利用を制限できるものに関しては、使わないならば制限する。
- 会社では、社員に会社の電話から、これらのサービスを利用しないように徹底する。
- 他人の電話回線を室内に侵入せずに不正使用する場合はほとんど、保安器・MDF(主配線盤))に電話機を接続するので、これらの管理を徹底する。
- 電話回線不正使用検出器・(電話線断線検出器)を利用する。
- 被害を最小限に押さえるためにも、各種請求書にはよく目を通す。
上記は全て不正使用を防ぐ為の記述であり、決して他人の電話回線を不正に使用しないでください。
電話回線の不正使用は、請求書などで必ず相手にバレますし、危険が多く割の合わない犯罪です。