電話回線の不正使用対策

電話回線の不正使用(タダ掛け)について

この項目は2000年以前に作成されたものです。
最近ではこの種の被害報告は少なくなっています。
電話を通した新たなサービスが始まると、同様手口の犯罪が起こる可能性があるため保存しています。


他人の電話回線を不正に使用して、通話料金を他人に支払わせるという犯罪は以前からありましたが、最近は悪質なものが増えてきています。
不正使用そのもののやり方は非常に簡単で、相手の室内などに侵入しなくとも、電話回線を勝手に使うことができます。
ニュース報道や新聞などでも、検挙されたという記事が載ることがたまにありますが、実際の被害はかなりあるものと思われます。
最近の傾向は、ダイヤルQ2、国際Q2、ツーショットダイヤルなどの被害がほとんどです。
それではまず、これらの3つについて簡単に説明します。

(注)
ここで述べるのは、これらの情報サービスが不正使用の対象になりやすいということであり、
サービスそのものは正当なものであることを、ご認識ください。



ダイヤルQ2
このサービスを利用しないならば、利用規制をされることをお勧めします。
特に会社などでは、社員が勝手に使う場合がありますので、規制をかけてください。
もし、不正使用の被害を受けたならば、NTTに回収代行取り止め措置を申請してください。



国際Q2 国際Q2のからくりは、通話先の国の国際電話会社からのバックマージンで成り立っており、それにより情報提供者が利益を得る仕組みで、インターネット上や雑誌などに多くの広告が載っている。
会社などでは、社員が勝手に使う場合がありますので、国際電話の請求書にはきっちりと目を通してください。
弊社が扱った調査の中でも、マンションの電話回線の集中端子盤に勝手に電話機を接続され、不正使用された例があります。このときは、国際電話会社にその旨を伝えて、今後利用できないようにしました。



登録制ツーショットダイヤル(後払い制)
この場合、一度登録すると、登録した電話回線以外からでも利用することができるため、不正使用は登録時のみで短時間で済む。
そのため、部屋に入ってきた知り合いなどが勝手に登録して被害にあうことがあります。
当然、会社などでも注意すべきです。
また、不正使用をしようとする者がNTTを名乗り、「この後電話がかかってきたら、この番号を押してください」と暗証番号などを知らせて、知らないうちに登録させられる場合もありますので注意してください。
但し、業者側も、他人電話回線での登録や、料金踏み倒しを最小限に押さえるため、後払いでは一定時間以上利用できないようにしています。
この種のサービスに勝手に登録され、使用された場合、業者側から料金請求の電話が後日かかってきます。



それでは上記のサービスや、電話回線の不正使用を防止するにはどうすればよいのでしょうか?

  1. 電話がある部屋に、あまり信用できない人間を入れない。入れても一人にしない。
  2. 利用を制限できるものに関しては、使わないならば制限する。
  3. 会社では、社員に会社の電話から、これらのサービスを利用しないように徹底する。
  4. 他人の電話回線を室内に侵入せずに不正使用する場合はほとんど、保安器・MDF(主配線盤))に電話機を接続するので、これらの管理を徹底する。
  5. 電話回線不正使用検出器・(電話線断線検出器)を利用する。
  6. 被害を最小限に押さえるためにも、各種請求書にはよく目を通す。
また、家族の誰かがこっそりと利用した可能性があることも、忘れないでください。


上記は全て不正使用を防ぐ為の記述であり、決して他人の電話回線を不正に使用しないでください。
電話回線の不正使用は、請求書などで必ず相手にバレますし、危険が多く割の合わない犯罪です。