室内音声盗聴器・集音装置・偽装カメラ機器の種類と性能を説明

盗聴・盗撮とは (サンプル写真)
盗聴という言葉を聞いても、テレビや映画などにでてくる自分には全く関係のないものだとほとんどの人は思っています。 しかしインターネット上はもちろん、東京都の秋葉原や大阪市の日本橋の電気街などにいくとあちらこちらの店で、多種多様な盗聴器が堂々と販売されています。また、週刊誌などの雑誌の広告欄においても盗聴器関係の広告をよく目にします。これはどういうことでしょうか?

売れない物を店先に置いている店などありません。売れない物を高い広告料を払って宣伝する業者もありません。ということは、それだけ盗聴器が売れている、つまり買う人がいるということです。
それではなぜそんなに大量に売れているのに世間一般の人は盗聴器というものに対して、あまり認識がないのでしょうか?
それはこう考えられます。

盗聴器・盗撮カメラが取り付けられていることに気が付いていないのです。

現在の盗聴器は小型で高性能なものになっています。物によっては電池が不要で、一度取り付けられると故障しない限り半永久的に盗聴電波を出し続けるという物も多くあります。もしこのような盗聴器があなたの部屋または会社内に取り付けられると、全ての情報は半永久的に流出し続けます。
また、無線式の盗聴器の場合には取り付けた相手だけではなく、一般の無線マニアなどに偶然発見されてこの人達にも聞き続けられるということがあります。

これはまさに盗聴地獄と形容してもよいものだと思われます。それではこの様な状態に陥らないためにはどうすればよいのでしょうか?
まずは、以下の解説をご参照いただき、盗聴器・盗撮カメラに関する正しい知識と防衛方法を身に付けてください。

盗聴器・盗撮カメラを使う目的

盗聴器を取り付ける目的は、様々なものが考えられます。
  1. 企業などの内部情報を得るため
  2. 金銭トラブル
  3. 趣味・興味本位で(ストーキング)
  4. 浮気・素行・身辺調査
  5. 従業員管理
  6. 証拠確保
  7. その他

盗聴盗撮による被害

盗聴器が取り付けられると企業などの場合、大きな金銭的な被害がでることは容易に察せます。
盗聴器を仕掛けるのは一例として、同業者・取引先・従業員が考えられます。
また、経営者側が従業員や組合を監視するために使用することもあります。

それでは一般家庭ならば被害は少ないのでしょうか? 一概にはそういえません。
まず一番大きな被害は、精神的なものです。特に独身女性や主婦の方は非常に気にされます。
弊社への問い合わせの中でも多いのが、家族しか知らないことを他人が知っているようなので気持ちが悪いので調べてほしいというものがあります。
一般的にこのような場合、家族や近辺の者はあまり聞く耳を持たず、本人はどんどん追い込まれ、最悪の場合ノイローゼになってしまいますので早めに手をうつ必要があります。

次に金銭が絡む場合が考えられます。
家庭内で仕事の話をしたり仕事関係の電話をした場合には、その情報は筒抜けになり他社に出し抜かれる原因になります。
また、家庭内の金銭の動きが細部まで把握されてしまいます。
更に、家族の行動パターンや予定も漏れるので、空き巣などに入られやすくなります。
また、盗聴器・隠しカメラを仕掛ける犯人は家族や親戚の場合もあります。

上記の「盗聴器・盗撮カメラを使う目的」の所にもあげているように、浮気を調べる場合に家庭内に盗聴器・隠しカメラを仕掛けることがあります(家庭内盗聴・家庭内盗撮)。この場合は犯人は家庭内にいるため、仕掛けるのに十分な時間があり、電池式の場合に一定期間ごとに必要な電池交換も容易なため、あらゆる盗聴器・隠しカメラを仕掛けることが可能で、複数仕掛けられていることもあります。また、頻繁に付け・外しを行う場合もありますので、一度の調査では発見できないこともあります。
また、遺産相続などの関係で近辺者が盗聴器を仕掛ける場合もあります。

その他

中古住宅・賃貸物件・借家などにおいては、前の居住者に対して取り付けられた盗聴器・盗撮カメラがそのまま動作している場合もありますので注意して下さい。
新築のビル・家(特に建て売りでない場合)なども注意が必要です。建築中は電気配線がむき出しになっておりその上、工事関係者がいない時に侵入することが容易なため、盗聴器を仕掛けるには都合のよい条件がそろっています。あなたが仕事関係などて盗聴される要因を持っている場合には特に注意してください。


盗聴器・盗撮カメラの種類
ここでは代表的な盗聴機の種類・盗撮カメラの種類と機能を解説します。
ここにあげた盗聴器写真・盗撮カメラ写真は、ほとんど全て弊社が発見調査において検出・除去した物の一部です。
取り外した盗聴器・盗撮カメラはお客様自身での処分となりますが、ご依頼があれば弊社持ち帰り・解析・処分となります。


室内盗聴器の種類室(室内の会話を盗聴するもの)
電池式盗聴器(無線)
一般の方が盗聴器という言葉を聞いてすぐに思い浮かべる室内の会話を盗聴するための小型のワイヤレスマイクの様なもの。
この非偽装ブラックボックス型盗聴器の価格は千円〜数万円程度で、盗聴器の中でも一番手に入れやすいものです。

UHF盗聴器 通常のワイヤレスマイクと違うところは、小型だということの他に集音能力が非常に高い事です。
電波到達距離は半径数百mで、盗聴器及び設置場所によれば1Km以上の場合もあります。
電池は主にボタン電池・小型アルカリ電池が使われ、一度電池交換すると数十〜数百時間、盗聴し続けます。
電池式の大きな欠点は、長期にわたって盗聴するには電池の交換が必要だということです。
この種の盗聴器が見つかった場合には、電池交換の場を取り押さえられる可能性があります。

電池式盗聴器


AC100V式盗聴器(無線)
100V電源から電気を取り、停電になるか壊れない限り電波を出し続ける非常に恐ろしいもの。

コンセント内部の盗聴器 100Vを使う電気製品内、100V電気配線部、コンセント差込口内部などにワニ口クリップ等で取付けられています。
右写真の様に、コンセント裏の空き端子に差し込むだけで簡単に接続できるものもあります。
このBLACK・BOX型盗聴器の場合、次のようなことも考えられます。
中古物件・賃貸住宅・借家などの場合、その盗聴器はあなたに対して仕掛けられたのではなく、前の住人に対して仕掛けられたものである場合があります。この場合、仕掛けた犯人は盗聴していないでしょうが、電波が垂れ流し状態になっているため、偶然にその電波を見つけた無線マニアなどが聞いているかもしれません。

無線盗聴器


AC100V式盗聴器(テーブルタップ偽装盗聴器、無線)
上記の100V式の盗聴器を、電源タップ(二股アダプター・三股アダプター)に仕込んだコンセント型盗聴器です。
この写真以外にも各種ACタップに組み込むことが可能なため、これらのもらい物などに注意してください。
尚、写真の盗聴器は一般に販売されてる正規の製品に、盗聴器メーカーが盗聴器を後付けしているものであり、形状が同じでも盗聴器とは限りません。

テーブルタップ式盗聴器
盗聴器分解画像



主な偽装品(室内音声盗聴器)
テーブルタップ(二又タップ・三又タップ等AC100V電源分配器)、時計、電卓、電気スタンド、ペン、ラジカセ、名刺入れ、ぬいぐるみ

特にコンセントに直接つなぐ物を人からもらって使う場合には、注意してください。
また、身に覚えがないものが送られてきた時などにも注意してください。



携帯・PHS式(無線)
これは、集音マイクと携帯・PHSを組み合わせた盗聴器で、これらの機器が偽装品の中に組み込まれており、盗聴したい部屋の中にこの偽装品を設置します。
盗聴する場合には、一般電話回線等から盗聴器の携帯・PHS番号に電話することにより、電話回線を通して盗聴するものです。
この盗聴器に関しては、盗聴者が盗聴していない時には電波が出ませんので、一時的な発見機器による調査のみでは発見不可能です。
また、使用中であったとしてもデジタル電波のため、広帯域受信機での検出や一部電波探知機での検出は不可能です。
ただし、一般の盗聴器よりは一回り以上大きく、偽装品に関しても弊社では逐一情報を入手している為、外見からでも大体は判断できます。
弊社通常調査・詳細調査においては、機器の内部検査によっても上記の盗聴器を発見します。
ただし、この種の新型盗聴器の偽装品情報に関しましてのお問い合わせは、ご遠慮願います。


有線マイク型盗聴器(有線)
小型盗聴器マイクを盗聴したい部屋に仕掛け、盗聴者がいる所までケーブルを引いて盗聴する方法。
マイクで集音した音声を直接聞いているか、カセットテープレコーダ・ICレコーダで録音していると考えられます。
犯人はその建物に比較的自由に出入りができる者に、ほぼ限定できます。

 
電話回線型(有線)
盗聴したい部屋の電話機の中などに仕掛け、電話回線を通して部屋の会話を盗聴するもの。
電話さえつながればどんな離れた所(海外など)からでも室内の会話を盗聴することが可能。
電源は電話回線から取るため、半永久的に動作します。
この種の盗聴器が仕掛けられた場合、間違い・イタズラ電話が多くなることがあります。

これは部屋の会話を盗聴するもので、電話の会話そのものを盗聴するものではありません


コンクリートマイク

コンクリートマイク 隣室の会話による壁のかすかな振動をマイクで拾って、それを増幅して聞く盗聴方法。
つまり、壁にコップをあてて耳をつけ、隣室の会話を聞くというテクニックを電気的に発展させたもの。
価格は数千円〜数十万円で、一般にも手に入れるのは容易です。
上記迄の盗聴器との違いは、相手の部屋に侵入して仕掛けることが必要ないということです。
つまり盗聴される側からいえば、マンションなどの隣の部屋から盗聴されている場合、盗聴マイクを取り外すことができないということです。
対策としては、会話が漏れないように壁自体に対策を施す手しかありません。→盗聴妨害器
右上の写真は市販されている物ではなく、盗聴者自らが作った様です。
内部は汎用アンプICを2段接続したものになっています。
同場所からこの装置に取り付ける送信機もでてきたため、盗聴者はコンクリートマイクで外壁越しに盗聴した室内音声を送信機で飛ばし、近くで受信機を使って聞いていたと考えられます。
右下は市販のものです。吸盤でガラス面などに密着するようになっています。


レーザー盗聴器
レーザー光線を盗聴したい部屋の物や窓ガラスなどに照射し、その反射光により盗聴するもの。
一般には普及していませんが、プロには使われはじめているようです。
対策としては、厚手のカーテンを使うことによりかなり防げます。→盗聴妨害器

レーザー盗聴器とコンクリートマイク


電話盗聴器の種類(電話の会話を盗聴するもの)
電話回線に盗聴器が仕掛けられた場合、通話中に雑音が入る、相手の声が聞こえにくくなる、発信・着信に障害が起こる等の現象がでる場合がありますので、この兆候に注意してください。尚、盗聴器が取り付けられていても、上記兆候が全く現れない場合もあります。


電話盗聴器 電話盗聴器(無線)
電話線を電源として、半永久的に電話での会話を電波で発信し続けます。
電話の使用中のみ、電波を発信します。
価格は数万円程度で、一般にもすぐに手に入ります。
電話機内部、電話線差込口、保安器内部等、電話線上のあらゆる所に取り付け可能。
偽装品も豊富で、正規の物と一見して区別が付かない物が多数あります。
主な偽装品には、以下に挙げているモジュラー二股分配器や、保安器内部のヒューズに偽装した物があります。
また、はじめから盗聴器が仕込まれている電話機も、盗聴器として販売されています。

電話偽装型盗聴器 電話盗聴器(モジュラー分配器偽装品、無線)
上記の盗聴器を電話線モジュラー二股分配器内に仕込んだもの。
これ以外にも各種分配器や中継器など、電話関係機器内に仕込んだものがあります。
外見上は正規の製品との見分けはつきません。



電話ヒューズ型盗聴器 電話盗聴器(ヒューズ偽装品、無線)
上記の盗聴器を保安器内部のヒューズ内に仕込んだもの。
特にヒューズ型盗聴器はたいていの場合、仕掛けるために家の中に侵入する必要がなく、一軒家だと道路側の軒下などに付いている保安器、マンション・ビルでは一階などにあるMDF(主配線盤)内の正規のヒューズを盗聴器を組み込んだ偽装品のヒューズに付け替えるだけで済むため、取り付けが簡単な為よく用いられます。
この盗聴器も一見では正規のヒューズと見分けがつきません。


主な偽装品(電話音声盗聴器)
ヒューズ、モジュラー分配器、中継器


電話盗聴(有線)
一番簡単な方法は、電話回線上に勝手に電話機を接続して、親子電話の要領で盗聴する方法。
また、テレホンピック(電話回線上の音を拾う機器)とカセットテープレコーダー・ICレコーダーを組み合わせても可能。
この種の通話録音装置は、嫌がらせ・いたずら電話などの証拠確保用に弊社でも販売しています。→電話録音装置
取り付け場所は室内の電話線上、あるいは屋外の電話回線上。→電話回線盗聴器取付発見器


盗撮カメラの種類
一般的に盗撮カメラは無線のものが使用される傾向があります。
無線式カメラは監視カメラにも利用できますが、必要以上に小型化されたものは盗撮機にも利用されます。
たとえカメラ本体が発見されても、離れたところで見ている(録画している)犯人はいち早く逃げることが可能な為です。

無線盗撮カメラ

写真左のカメラは一般型な白黒無線カメラです。
送信周波数も13chとか50数ch等のあまり使用されていないアナログテレビチャンネルを使用しています。
それ故、専用の受像装置が必要なく、また近隣のテレビでも受像可能です。
ほとんどが防犯目的に使用されていますが、盗撮目的にも使用可能です。

中央のカード型カメラは盗撮によく使用されるものです。
実際この写真のカメラも弊社の調査において発見したものです。
東京の大学女子トイレで起こった盗撮事件も、この種のカメラが使用されていました。
また、ゴルフ場等のロッカー暗証番号読取にもこの種の隠しカメラが悪用されました。(ロッカーからキャッシュカード等が盗まれ、預金が引き出される)
サイズは8×49×83mm、35gとカードサイズで非常に小型です。
写真の右上円内の中心部がレンズで、下部の穴はマイクです。
このカメラの電波は通常のテレビでは受信できません。
専用の受信機を通してテレビモニターで見るものです。
また、映像にはスクランブルがかかっており、その解除回路も必要となります。
ただし、スクランブルは一般的なものであるため、弊社が調査で使用している受像装置でもスクランブルを取り除くことができました。
後日、このカメラのメーカーからカタログを取り寄せて仕様を確認しました。
  27万画素カラー、レンズ直径0.8mm、集音マイク、電波エリア30m、
  充電式:1回充電で約210分動作、同型で赤外線ライト内蔵機種もあり

写真右も音声付カラー無線カメラです。
カメラ本体サイズは約22〜25mm四方と小型で、こちらも専用の受信チューナーで受信するものです。

主な偽装カメラ(無線盗撮型カメラ)
AC二又分配器、ACアダプタ、コンセント、腕時計、置時計、眼鏡、ボタン
蛍光灯グローランプ、火災警報器(煙検知器など)、その他

無線カメラ以外に最近は、超小型の偽装メモリーカメラが販売されています。
これらのメモリー容量は数時間録画することが可能ですが、小さいものほど充電電池の持続時間は短く、連続録画時間は1〜2時間のものがほとんどです。
録画画像再生は、パソコンのUSB端子に接続して行います。

音声起動式盗撮カメラ ペン型盗撮カメラ

主な超小型偽装カメラ(メモリーカメラ)
ペン型、腕時計型、100円ライター型、車の電子キー型(リモコンキー型)
腕時計の場合は文字盤の一部、ライターは底部にピンホールレンズがあります。
いずれの場合も、ピンホールレンズを撮影対象に向ける必要があるため、撮影者は不自然な動きをします。
何かおかしいと感じたら、少し動いて相手の体や腕がそれに合わせて動くかどうかを確認してください。
トイレ内などで見つけた場合は、不自然な小さな穴(ピンホールレンズ)が開いていないか確認してください。
これは無線カメラでは無い為、カメラが発見されたり持ち去られたり破壊されても、盗撮者はその時点ではその状況がわかりません。
盗撮犯がカメラを回収する場を取り押さえることもできます。


お断り
これらのカメラは盗撮・隠しカメラ用として製造・販売されている訳ではありません。
小型カメラは、医療・各種調査・防犯等幅広く有効利用されています。
結局は、使う人間のモラルしだいということです。



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