FAX盗聴の解説と情報漏洩対策
FAX盗聴 |
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あなたが送った、あるいは送られてきたFAX書類が全て第三者に流れてしまいます。
特に企業等に対して行われ、取り付けられた場合の被害は計り知れないものになります。
ファックスの場合、盗聴という言葉は当てはまらないかも知れませんが、ここではFAX盗聴と呼ぶことにします。
FAX盗聴を防ぐにはFAX盗聴を防ぐ上で最も大切なことは盗聴器を取り除くことで、盗聴器さえ付いていなければ相手はFAXを盗聴することはできません。ここでは盗聴器が付いている事を前提に記述します。(G3 FAX)
FAXを使用した場合、まずはじめに相手側との間で、
CNG,CED,NSF,DIS,CSI,TSI,DCS,TCF
の伝送手順信号のやりとりを行いその後、画像信号を伝送します。
伝送手順信号内には、そのFAXの各種機能などがフォーマットに従い記述されており、相手側と信号をやりとりすることにより、メーカー・機種が違う、お互いの間での画像伝送の方法が決定されます。また、発信元情報などもこの信号内に含まれています。
プロはこれらの信号をモデムを通してパソコンに取り込み、完全な画像データを手に入れます。
一見、複雑に見えますがこのようなシステムを作り上げるのは技術者にとってはそれほど難しいことではありません。
しかしこれらの知識がなくても、手元にFAXが一台あればそれを少し改造することにより、FAX盗聴を行うことができます。
この方法は以前、ある雑誌に掲載されていましたし、FAX製造メーカーでの開発段階時の通信品質テストの不具合再現にもよく用いられる方法です。ここではその手法に付いては触れませんが、相手がFAXの伝送手順などに関する詳しい知識がなく、この方法を使っているならば、以下の方法を使ってある程度防ぐことができます。FAXのカタログなどを見ると、標準A4サイズ原稿の伝送時間が記載されています。
一般的にはカタログに掲載されている伝送時間は、各メーカーの自社機同士の間で伝送した場合の時間で、他社のFAXとの間で画像を伝送した場合には、それよりも長くかかります。
これは、他社機との伝送においてはCCITTに定められた標準的な画像圧縮を使用しており、この場合圧縮率が低いためです。
これに対し、自社機同士では各メーカーが独自の圧縮方法を用い、通信速度を上げています。この判断も上記の伝送手順内で行っています。
このため、A社同士の自社圧縮方式を使用したFAX伝送をC社のFAXを使って盗聴することは画像圧縮方法が違うため、不可能です。
このことから、簡易的なFAX盗聴を防ぐには、会社等の本・支店間等では独自圧縮方式を搭載した同一メーカーの同一FAXを使い、FAXのメーカーや機種が外部の者に漏れないようにすることにより、ある程度防げる場合かあります。しかし、相手が各メーカーの圧縮方法を持っているプロの場合にはこの方法では防ぐことはできないと考えられます。
それでは完全に防ぐにはどうすればよいのでしょうか?
やはり、原因となる盗聴器自体を取り外すのが最も賢明な方法です。また、完全とは言い切れませんが、画像にスクランブルをかけ、FAX盗聴されにくいFAXも販売されているので、メーカーに問い合わせてみてください。但し、この場合でも他社機あるいは自社機でもこの機能を持っていない機種との間では、標準的な伝送方式となりますので注意してください。
最後にFAX回線に盗聴器が仕掛けられた場合の兆候を二つあげます。
これらの現象は、起こる場合もありますし、全く起こらない場合もあります。
また、全く別の他の要因で起こる場合もあるということを念頭においてください。
- フォールバックが多い
伝送手順内のTCFにおいて、FAXは電話回線の状態をチェックし、回線状態が悪い場合(回線レベルが低い・ノイズが多い)は、伝送速度を徐々に下げていき、画像エラーのでにくいスピードで画像を送ろうとします。
これがフォールバックと呼ばれる動作です。
液晶ディスプレイに伝送スピードが表示される機種の場合にはFAXの送受信ごとにチェックしてください。
液晶ディスプレイがない場合には相手との通信が始まってから、原稿が読み込まれていくまでの時間や、記録紙が動き出すまでの時間により、フォールバックしているかどうか簡易的に知ることができます。一般的には1回フォールバックするごとに約5,6秒のびます。
それ以外にも、機種によっては通信結果表などの印字設定により、後でまとめて知ることもできますので各機種の取扱説明書を参照してください。
盗聴器が電話回線に取り付けられた場合、回線状態が悪くなることがありますので、フォールバックが極端に多くなった場合には注意してください。 - 画像エラーが多い
複数回のFAX通信において、画像エラー(線などが伸びたり、画像の一部分が欠ける、通信途中で切れる)が以前よりも多くなった場合も、画像データ伝送中の電話回線状態が悪いことが原因である場合が大半ですので、盗聴器が取り付けられている影響がでている可能性があります。
悪用の恐れがあるため、FAX盗聴につきましての詳しい情報のお問い合わせは一切お断りいたします。
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